播磨産業技術情報vol.262を公開しました

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Vol.262

第1回次世代イノベーションセミナーを開催しました

ものづくり改革を推進していく上で必要となる最新技術を提供するセミナーを、今年度も4回シリーズで開催予定です。

少子高齢化や労働人口減少などと相俟って、中小企業経営は山積している様々な課題解決のためにIoTやAIの活用が必要となっています。特にAIは中小企業にも導入・活用が可能な段階に入ってきているため、第1回目の今回は、人工知能に関する市場の動向や今後の展望についてお話しいただきました。

 


 

 講師:富士通 株式会社

    常務理事 首席エバンジェリスト 兼 エバンジェリスト推進室長

    中山 五輪男 氏

 

 演題:人工知能による30年後の新たな世界と企業におけるAI活用

 

 

 

 

 

講演内容の要旨は以下とおりです。

 

先人たちが様々な産業革命を経験し、現在は第4次産業革命の真っただ中にいます。それをけん引しているものが人工知能です。

人工知能によって、人類最大のパラダイムシフトを経験することになりそうで、後戻りできないほどすごい変化がやってくる時代を「SINGULARITY(技術的特異点)」と呼んでいます。レイ・カーツワイルは著書「The Singularity Is Near(シンギュラリティは近い)」の中で、脳にナノマシンを挿入したり、他人の感覚をリモート体験出来るようになるだろうと予言しています。シンギュラリティの完成を迎えるとされる2040年には間違いなく脳にチップが入ってきて、人間とロボットの境目をどこで線引きするのか、人間が再定義される時代がやってきます。2040年までの間で、日本の環境は1/3が65歳以上で占められてしまうため、人工知能やロボットに頼っていかなければ国は成り立たなくなります。

 

現在は第3次人工知能ブームと言われていますが、ブームだからとAIやIoTの導入を進めると失敗します。AI導入のキーワードはイノベーション=「新しい仕組みを創って普及させる」です。もしくは、今までの仕組みを少し変えて普及させることです。ただ、複雑な世の中のこの時代に自分たちだけでのイノベーション経営は難しく、いろんな企業や団体などと協力し伸びていくオープンイノベーションがこれからのトレンドです。オープンイノベーションをしていくにあたり大事なのは、デザイナーがモノをデザインする時のものの考え方や様々な手法をビジネスの世界で応用する「Design Thinking(デザイン思考)」です。①常にユーザー視点②漠然をはっきりさせる③アイデアを発散させる④とにかく作ってみる⑤テストしてだめなら直す というのを繰り返すことです。自分たちの会社のあるべき姿ではなく、将来どうありたいかを全員でアイデアを出し合い、小さなビジョンの塊である1枚の未来予想図を描きます。将来ビジョンを文字ではなく絵で描くことにより、みんなが情報や意識の共有ができ、目標がはっきりします。そして小さなビジョン1つ1つ達成するために何が必要か対策を考え、ここでAIが必要であると思えば初めて導入を考えてください。

AIやIoTありきではなく、自分たちのビジョンを固めることが、今後のシンギュラリティ時代における企業の生き残れる一つの手法だと思います。

 

今回83名の方にご参加いただきました。ご多忙の中ありがとうございました。

次回は8/1(木)を予定しております。「ものづくり企業の医療分野参入」をテーマに2名の講師をお迎えします。 → 詳しくはコチラ

ご参加をお待ちしております。

vol.261

播磨産業技術情報vol.261を公開しました

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平成29年度の研究成果報告書を掲載いたしました

当財団の学術研究助成を受けた研究者が助成期間終了後に作成した報告書です。

平成29年度の研究成果報告書のうち、研究上の理由による非公開を除いた研究成果報告書を掲載しています。

詳細はこちらをご覧ください。

平成29年度 研究成果報告書

当財団の助成を受けた研究者が助成期間終了後に作成した報告書です。平成29年度の研究成果報告書のうち、研究上の理由による非公開を除いた研究成果報告書を掲載しています。

平成29年度(掲載件数:21件)

氏 名 所 属 研究テーマ
乾 徳夫 兵庫県立大学大学院工学研究科

ピコグラム分解能を有する単一ナノ粒子の質量計測

岩月 聡史 甲南大学理工学部 水溶性ホウ素の簡易分析に資する擬キレート配位子金属錯体試薬の開発
上田 好寛 神戸大学大学院海事科学研究科 時間遅れを考慮した微分方程式の安定性解析とその応用
宇野 宏司 神戸市立工業高等専門学校 大阪湾域圏の再生可能エネルギー創出地域におけるEco-DRRポテンシャルの定量評価
大岩 和弘 国立研究開発法人情報通信研究機構 高輝度X線マイクロビームを用いた真核生物鞭毛軸糸の構造ダイナミクスの解析
梶保 博昭 神戸大学大学院医学研究科 細胞内小胞輸送による新しいがん抑制機構の解明
亀井 敬泰 神戸学院大学薬学部 認知症患者の記憶改善に寄与するペプチド医薬の脳内送達法の開発
河口 彰吾 (公財)高輝度光科学研究センター 超高角度分解能X線回折を用いたスピネル型酸化物の微小構造変化の観測
小金澤 智之 (公財)高輝度光科学研究センター 低損失パワーデバイス実現に向けたパワー半導体/金属界面の精密構造評価
斎藤 博幸 京都薬科大学 アポリタンパク質によるアミロイドーシス発症の分子機構解明と制御法の開発
佐藤 拓哉 神戸大学大学院理学研究科 森と川を繋ぐ遺伝子:ハリガネムシのゲノム解読と宿主操作関連遺伝子の探索

髙橋 英幸

神戸大学先端融合研究環 マイクロ機械共振器を用いたテラヘルツ電子スピン共鳴力顕微鏡の開発
高山 裕貴 兵庫県立大学大学院物質理学研究科 材料・細胞試料の階層構造可視化に向けた広視野・高分解能X線顕微鏡の開発
武田 直也 関西学院大学理工学部 植物共生菌「アーバスキュラー菌根菌」の感染分子機構の解明
中坪 良平 (公財)ひょうご環境創造協会 瀬戸内海周辺におけるPM2.5高濃度汚染の要因解明
西村 光広 神戸大学大学院医学研究科 ヘルペスウイルス感染に必須であるウイルス糖タンパク質複合体の立体構造解析
藤本 龍 神戸大学大学院農学研究科 アブラナ科葉菜類の春化による開花調節機構の解明
松岡 英一 神戸大学大学院理学研究科 磁気的臨界状態にある強磁性セリウム化合物における超伝導探索
松田 巌 東京大学物性研究所播磨分室 先端軟X線共鳴磁気光学法による産業利用スピンダイナミクス実験技術の開拓
三島 智和 神戸大学大学院海事科学研究科 強力超音波を利用した水中ワイヤレス電力伝送システムの基礎検討
向 高弘 神戸薬科大学 自己組織化ナノ粒子を基盤とする放射線・蛍光デュアルイメージング法の確立

第2回次世代イノベーションセミナーを開催します

第2回は8月1日(水)に姫路商工会議所で開催いたします。

次世代産業として医療機器ビジネスが注目を集めています。本セミナーでは、医療機器ビジネスの全体像や開発の進め方、参入事例をご紹介します。

今回は、大阪商工会議所医療機器事業化コーディネーター 佐藤 純一氏、福井経編興業株式会社代表取締役専務 髙木 義秀氏をお招きし、『ものづくり企業の医療分野参入』をテーマにお話しいただきます。

すでに医療産業分野に参入している企業はもちろん、これから参入を目指す企業の皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

 

詳しくはこちら

 

後日、開催情報を掲載させていただきます。

播磨産業技術情報vol.260を公開しました

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Vol.260



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