令和5年度ものづくり共創セミナー  メタバースが生み出す新たなビジネス展開と活用に向けて

第1部 概要紹介
メタバースの基礎とビジネス展開の可能性

株式会社デナリパム
 代表取締役 井本 直正 氏

「メタバース」とは、インターネット上に構築された仮想空間のことです。自分の分身であるキャラクター「アバター」を通して、離れた場所にいる人と対面で交流することができます。ゲームなどのエンターテインメントはもちろん、教育や医療、ビジネスにも応用できる可能性を秘めています。


メタバースでは、全てのものが3Dで表現されており、現実と同じように動きや音が再現されます。インターネットを通じてメッセージサーバーと再生装置が連携する仕組みで、メッセージサーバーは、アバターや仮想空間「ワールド」、仮想空間上の家や物などの「アセット」の情報を管理し、再生装置に送信します。再生装置は、メッセージサーバーから受け取った情報を基に、仮想空間を画面や音声で表示します。メタバースはこのようにして、現実とは異なる体験を提供するシステムです。


エンターテインメントの世界では、商業施設と仮想空間を接続してイベントが行われたり、仮想空間上でアーティストのライブが開催されたりしています。ビジネスにおいても、アバターがチャットや電話よりも相手の共感を得やすいことを生かして、メタバース上で接客を行ったり、製品を3D化して製造現場に行くことなく打ち合わせをしたりすることが可能です。


ビジネスで活用するには、利用しやすいサービスを選ぶことが重要です。VRヘッドセットやセンサーなどの機器がなくても、パソコンやスマートフォンだけで利用することもできます。まずは実際に使って体験し、「やってみる」ところから始めてください。



第2部 中小企業の活用事例
企業価値向上や人材採用へつながるWeb活用 ~ホームページ&メタバース~

株式会社ディーエスブランド 西日本販売本部
 本部長 小濱 慶郎 氏

コロナ禍を経て、情報収集の方法はオンラインが主流となり、市場や採用活動で他社より有利に動くには、自社ホームページの充実が必須です。昨今、企業のホームページへのアクセスは7割以上が検索エンジン経由であることから、自社ホームページが検索結果の上位に表示されるための「SEO対策」が欠かせません。アクセス数を増やすには、あらゆるキーワードからヒットするようにしなくてはいけません。例えば記事の内容が即座に伝わるキーワードをタイトルに盛り込むなどの方法があります。


採用活動においても、近年はウェブ面接をはじめとするオンライン化が進んでいます。とりわけ若い世代には、自社の魅力を伝え、そこで働くことをイメージさせるための手段としてメタバースが効果的です。実際に対面しているような感覚でウェブ会議よりも自由度の高いコミュニケーションが図れ、どこからでも気軽に参加可能なことに加え、匿名にできることで心理的ハードルが下がることなどがメリットとして挙げられます。


弊社でも昨年から採用活動に自社開発したシステムでメタバースを利用しています。OBに話を聞くメタバース座談会では、カメラのオン・オフを自由に切り替えられたり、リアクション機能を使えるようにしたりしたことで、「対面よりも気軽に質問することができた」と好評でした。職場見学会や内定式、内定者研修もメタバースを活用し、遠方の人が毎回無理なく参加できた点も良かったと思います。



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